広告大手のWPP Group、オンライン広告の24/7 Real Mediaを買収
ハイテク企業によるオンライン広告事業の買収が進む中、24/7 Real Mediaを6億4900万ドルで買収するのは、大手広告コングロマリットのWPP Group。
広告・マーケティング大手の英WPP Groupは5月17日、オンライン広告の米24/7 Real Mediaを買収することで合意したと発表した。WPPは、24/7 Real Mediaの全株式を1株11.75ドルで買い取る。買収金額は、24/7 Real Mediaの保有現金なども含め、総額6億4900万ドル相当となるという。買収取引は、7月末ごろ完了する見通し。
WPP Groupは広告からメディア、PR、コンサルタント事業などを幅広く手掛け、世界106カ国に2000事業所を展開、10万人の従業員を持つコングロマリット。一方の24/7 Real Mediaは米国を中心に12カ国に進出、オンラインでの広告配信や検索エンジンマーケティング(SEM)サービス、分析用プラットフォームなどを提供。日本では、電通とSEMの合弁会社を設立している。
WPPでは、従来のメディアによるデジタルチャンネルの採用が進むにつれ、オンライン広告市場はますます拡大するとみている。24/7 Real Media買収により、24/7 Real Mediaの技術をWPPの知識と組み合わせることで、広告業界でより重要な役割を演じることができるようになるとしている。
買収に伴い、24/7 Real MediaはWPP Groupのデジタル部門であるWPP Digitalの傘下に入る。24/7 Real Mediaの現経営陣が買収後も引き続き同社の運営に当たる。
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