TwitterのURL短縮サービスでハッキング、200万のURLが改ざん
URL短縮サービス「Cligs」がハッキングされ、約200万のURLが別のサイトにリダイレクトされる事件が起きた。
マイクロブログサイトのTwitterで提供されているURL短縮サービスがハッキングされ、約200万のURLが別のサイトにリダイレクトされる事件が起きた。セキュリティ各社が6月16日、一斉に伝えた。
ハッキングされたのはTwitterで4番目に使われているというURL短縮サービスの「Cligs」。6月14日時点で約200万件のリンクが別のサイトにリダイレクトされていたことが分かった。
CligsのWebサイトに掲載された説明によると、Cligs編集機能の脆弱性を何者かが悪用し、短縮されたURLのリンク先を改ざんしたとみられる。同社は一時的に編集機能を無効とし、乗っ取られたURLを元に戻した。ただし、同社は5月初旬以降、URLのバックアップを取っていなかったため、それ以降に作成されたURLはすべてなくなってしまった可能性があるという。
ロシアのKaspersky Labによれば、リダイレクト先のサイトはTwitterのハッシュタグについて触れたブログで、悪質なコードなどは仕掛けられていなかった。攻撃者はサイトの脆弱性を示したかっただけで、ユーザーをマルウェアに感染させる意図はなかったようだとしている。
しかし攻撃者がその気になれば、URL短縮サービスを乗っ取ってマルウェア感染サイトに誘導するのも容易だとSANS Internet Storm Centerは指摘。実際、TinyURLなどの短縮サービスは普及に伴い悪用されるケースも増えており、リンクをクリックする前に展開してくれるプラグインの利用を検討した方がいいと、英Sophosは促している。
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