イラストSNS「pixiv」を運営するピクシブは、Amazon.co.jpのアフィリエイト収入を最大化するため、さまざまな手を打っているという。6月24日に開かれた、ネットサービスのマネタイズを考えるイベント「第3回 マネタイズHacks」で、ピクシブの片桐孝憲社長がその手法を明かした(ネットサービスにお金を払ってもらうには mixiやpixiv、はてなの“手の内”)。
ポイントは、さまざまな商品を平均的に紹介するのではなく、売れている商品を集中的に紹介すること。その商品を買うついでに別の商品もまとめ買いするユーザーも多く、売れ筋をうまくPRして買ってもらうことで、アフィリエイト収入を拡大できる。
pixivでの売れ筋は、初音ミク関連のフィギュアや、萌えキャラの描き方指南本、pixiv関連書籍など、ユーザーとの相性がいい商品だ。特に発売前や発売直後の商品がよく売れるそうで、「どこよりも早く紹介したほうがいい」と片桐社長は言う。ユーザーと相性が良い商品なら「値段は関係ない」そうで、8000円程度とやや高額のフィギュアもよく売れたそうだ。
売れ筋商品をタイミング良く表示するシステムを構築。エンターブレインと共同で始めたpixiv関連情報サイト「ピクシブ通信」でも、売れそうな商品をスピーディーに紹介し、アフィリエイト収入拡大につなげる考えだ。
「チョビで稼ぎたい」
「チョビをマネタイズしたい」とも話す。チョビとは、同社の社員犬。メンテナンス画面や同社を取材したインタビュー記事に登場するなど「何かあるごとに出して、有名にしようとしている」そうだ。「犬を使ったマネタイズできないかなぁ」と、片桐社長は真顔で話していたが、具体策はまだないようだ。
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