企業向け「ウイルスバスター」新版、配信パターンファイル半減でPC負荷軽く
企業向け「ウイルスバスター」新版は、配信パターンファイルを約半分に減らし、PC負荷を軽減する「スマートスキャン」機能を備えた。
トレンドマイクロは7月27日、企業向けセキュリティ対策ソフト新版「ウイルスバスター コーポレートエディション 10」を9月10日に発売すると発表した。クライアントに配信するパターンファイルを従来の半分に減らす代わりにスキャンサーバを導入することで、クライアントPC側の負荷を軽減する「スマートスキャン」機能を新搭載したのが特徴だ。
Webサイトの安全性を評価して接続を制御する「Webレピュテーション」機能や、不正プログラムに感染したファイルを検知する「ファイルレピュテーション」機能などを備えた総合セキュリティソフト。
新たに搭載したスマートスキャン機能では、クライアント側のPCやサーバには必要最低限のパターンファイルだけを配信。1日当たりにクライアントPC/サーバに配信するパターンファイル容量を10Kバイト未満に抑える。残りのパターンファイルは、企業内に設置した「スマートスキャンサーバ」に配信し、クライアントで疑わしいファイルを見つけた場合に問い合わせる仕組みにした。
クライアントがひんぱんにパターンファイルを更新しなくても最新の状態に保てる上、クライアントのメモリ使用量を今後長期間にわたっても抑えられるとしている。パターンファイル配信とサーバ問い合わせに使用する1台当たりの1日のトラフィックを、従来型と比べ6割以上削減できるという。
「2秒半に1回、新しいマルウェアが誕生しているが、パターンファイルは更新に時間がかかり、容量も非常に大きいため、2秒半ごとの更新は難しい」――エヴァ・チェン社長は、スマートスキャン機能で安全性を高めながらPCの負荷も減らせるとアピールする。
Windows 7とWindows Server 2008 R2に対応するほか、プラグインの提供でMac OSに対応する予定。
1000クライアント購入時の1クライアント当たりの参考価格(税別)は、サーバとPC両方に対応した「Client/Server Suite」が2230円、サーバとPC両対応でオプション付きの「Client/Server Suite Premium」が3300円、PCのみに対応した「ウイルスバスター Corp. Client」が1900円、サーバのみに対応した「Server Protection for Windows」が900円。スパイウェア対策などを行うオプション「Web Security Service」も1420円で発売する。
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