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Googleブック検索和解案、日本ペンクラブが米国で異議申し立てへ
日本ペンクラブは、書籍全文検索「Googleブック検索」和解案について、理事など有志が近く、米国南ニューヨーク地区連邦地裁に異議申し立てを行うことを決めたと発表した。
日本ペンクラブ(阿刀田高会長)は8月27日、書籍全文検索「Googleブック検索」和解案について、理事など有志が近く、米国南ニューヨーク地区連邦地裁に異議申し立てを行うことを決めたと発表した。
和解案は、(1)日米の法慣習の違いを無視しており、日本国内に大きな混乱をもたらしかねない、(2)日本の権利者には理解不能な条項が数多くあり、権利侵害をもたらす可能性が大きい、(3)手続き面に不備がある――など「大きな問題がある」と指摘。和解案がそのまま実施されることがないよう、異議申し立てを行うという。
異議申し立てはペンクラブとしてではなく、ペンクラブの理事と委員が行い、ペンクラブはこれを支持する形。「会員個々の和解案への対応を拘束するものでははく、Googleのデジタルアーカイブ構想そのものに反対するものでもない」としている。
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