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MySQLの生みの親が「OracleからMySQLを救って」と呼び掛け
欧州委員会がこのままOracleによるSunの買収を認めればMySQLの未来はないとして、マイケル・“モンティ”・ウィデニウス氏がコミュニティーに向けて嘆願メールの送信を呼び掛けている。
MySQLの作成者であるマイケル・“モンティ”・ウィデニウス氏は12月12日、自身のブログで、MySQLを救うため欧州委員会に働き掛けるようオープンソースコミュニティーに呼び掛けた。
米Oracleが4月20日に発表した米Sun Microsystemsの買収は、現在欧州委員会の承認を待っている段階。欧州委員会は、OracleがSunの買収によりオープンソースのデータベース最大手のMySQLを獲得することが、データベース市場における競争に悪影響を及ぼすことを懸念している。
ウィデニウス氏は、欧州委員会をMySQLを守るための“最後の希望”であるとし、コミュニティーから委員会にMySQL保護を訴えるメールを送ることでMySQLの未来を救おうと呼び掛けている。ブログには送信先の欧州委員会のメールアドレスとメールの文例が用意されている。
Oracleは再三、買収後はMySQLの開発にSunよりも多くの出資をするといった表明をしているが、ウィデニウス氏は「Oracleが過去に買収したInnoDBで行ったことをみれば、MySQLを正しく扱うとは思えない」としている。
欧州委員会は2010年1月27日にOracleによるSunの買収を認可するかどうかの決定を下す予定だ。
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