米Appleが1月28日に発表したタブレット型端末「iPad」について、商標問題が浮上している。富士通の米国法人が2003年にiPadの商標を出願していたことが判明した。
富士通の子会社・Fujitsu Transaction Solutions(現在のFujitsu America)は2002年に米国で、Windows CE.NETベースの業務用モバイル端末iPADを発売。03年にiPadの商標を出願したが、「まだ登録されていない」(富士通広報IR室)という。
AppleのiPad発表を受け、Fujitsu Americaは関係各所と対応を協議しているが、「Appleとはまだコンタクトが取れていない」(富士通広報IR室)という。アップルジャパン広報部は商標問題について「ノーコメント」としている。
日本の商標検索サービスで「iPad」を検索すると、米デラウェア州の「スレートコンピューティング」(Slate Computing LLC)という企業が09年7月31日に申請していることが分かる。同社は06年11月に「iSlate」、08年12月に「MAGIC SLATE」という商標も出願しており、それぞれ登録されている。
アップルジャパンはSlate Computingについてもノーコメントを貫いているが、Appleがタブレット端末の商標登録のために作ったダミー企業ではという観測があり、海外サイトでは発表前から盛んに追跡されていた。
また独Siemensが「iPAD」を国際商標登録しているが、エンジンやモーターなどに限られているため、問題はなさそうだ。
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