子グマのぬいぐるみが友だちに コミュニケーションロボット、富士通が開発
幼児の振る舞いを目指し、ユーザーのスキンシップに反応する子グマ型コミュニケーションロボットが、「富士通フォーラム2010」に展示されている。
富士通のイベント「富士通フォーラム2010」(東京・国際フォーラム、5月13、14日)に、ユーザーと触れ合うことで笑ったり怒ったりする子グマのぬいぐるみ型ロボットが出展されている。
見た目は子グマのぬいぐるみだが、笑う、怒る、気持ちよさそうにするといった約300のしぐさができるロボットだ。体の表面や腕にはセンサーを内蔵。おなかをなでると「くすぐったいよー」と話したり、触るなと怒ったり、首をなでると気持ちよくなってすやすやと寝息を立てて寝始めるなど、ユーザーのスキンシップに反応する。
鼻には小型カメラを搭載。顔認識システムも備え、カメラに映るように顔をのぞき込むと目が合う。目が合った状態で手を振ると、子グマも手を振りかえす。
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傾斜センサーやマイク、スピーカーも搭載。カメラを利用して高齢者を見守る、スピーカーでご飯の時間を知らせるといった高齢者支援サービスや、子どもの勉強を子グマが応援する、眠そうであれば声を掛けるなどeラーニングと連携した教育支援サービスなどへの利用を想定している。
「無味乾燥な端末ではなく、日常で自然に使えるよいパートナーになってほしい」と開発。生き物のような存在感を出すために擬人化し、ユーザーが親近感を持つ幼児的な振る舞いをさせたという。子グマ型を選んだのは、座っている様子が子どもに似ているため。擬人化しやすかったとしている。
実用化の時期は未定で、介護施設などでの試用を経て、サービスの展開方法を検討したいとしている。
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