動画クリエイターに200万円支給 「YouTube NextUp」日本版がスタート
YouTubeに高品質な動画をアップするクリエイターの支援プロジェクトが日本でもスタートした。参加者に選ばれると200万円の支援金やサポートが受けられる。
米Google傘下のYouTubeは6月24日、動画クリエイターを支援するプログラム「YouTube NextUp」の日本版をスタートすると発表した。200万円の支給金や研修キャンプなどを活用して動画制作スキルを上げてもらう。YouTube上で優れた動画を発表するクリエイターを増やすのが狙いだ。
プログラムには、YouTube上の特設ページから、自作動画(3分以内)を送ることで応募できる。受け付けは7月18日まで。
一般投票などの審査によって10組を選び、1組当たり200万円の支給金や5日間の研修キャンプなどを提供する。研修キャンプでは世界中で活躍しているクリエイターなどからトレーニングを受けたり、他のクリエイターと交流したりできる。10組のうち2組は、東日本大震災を記録する作品か、東北の復興を支援する作品を制作した応募者の中から選ぶ予定だ。
米YouTubeのトム・ピケット コンテンツオペレーションズ&オンラインクリエイター事業部長は、「クリエイターはYouTube NextUpに参加することで、それまで趣味にすぎなかったYouTube上でのキャリア形成をすることができる」としている。
Googleは今年、動画制作やクリエイター発掘を手がけるNext New Networkを買収し、Next LabとしてYouTube上で展開を始めた。既に同プログラムが始まっている米国では25組のクリエイターが参加しているという。
YouTubeで動画を発表したことで人生が変わったミシェル・ファンさん。寿司店の店員として働いていたころから自らのメイクアップ術の動画投稿を始め、再生回数が4億回以上に上る人気動画投稿者になった。
米Lancomeのコンシーラーを使った動画も投稿していたことから、Lancomeから「YouTubeでうちのプロモーションビデオを作ってみないか」と声が掛かり、同社初の「オンラインスポークスパーソン」として同社と契約。今ではメイクアップアーティストになるという夢をかなえた。
「無料で寿司が食べられなくなったのはさみしいが、人生で最高の決断だった」とファンさん。「才能のある人にとって、YouTubeは最高のプラットフォーム」「自分のブランドを確立するためにYouTubeは欠かせない」と話し、「高いインスピレーションや豊富なハングリー精神を持ったクリエイターが集まり、撮影に必要な機材や技術の提供を受けられるYouTube NextUpには期待している」という。
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