千葉市教育委員会教育センターと富士通は7月26日、市内の小学校と中学校、特別支援学校の176校に8000台の仮想デスクトップ環境からなる大規模シンクライアントシステム「Cabinet統合システム」を構築したと発表した。富士通は、対象校の教職員の作業効率化やセキュリティの強化、IT資産の有効活用などを見込む。
このシステムは、教職員用として富士通のPC「FMV-TC8390」を約3000台、生徒の学習用にシンクライアント用PC「ESPRIMO D550/B」を約5000台利用している。データをPC本体ではなく学校のサーバや集中管理システムに保存。全て仮想デスクトップ環境で運用する。
これによって、教職員は自宅のPCからVPN経由で学校などのデータ管理システムにアクセスし、校内のデスクトップ環境で作業できる。生徒の住所、氏名、成績などの個人情報をUSBメモリなどに保存して持ち帰り、自宅のPCで作業するようなセキュリティの問題を解決するという。
また、IDとカード認証で1台のPCを複数人で共用するようにした。ハードウェア資産を有効活用するためだという。PCの保守作業も遠隔から行えるようにした。
富士通によると、千葉市は今後もセキュリティを重視した教育のICT化を推進し、「校務作業のICT化により生徒に向き合う時間の増加を目指す」としている。
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