App StoreにWindowsマルウェア混入、ユーザー報告を受けAppleが削除
ユーザーの投稿によれば、iTunesを通じてApp Storeからダウンロードしたアプリが、ウイルス対策ソフトでマルウェアとして検出されたという。
iOS向けアプリなどを配信しているAppleの公式サービス「App Store」にマルウェアが混入していたとの報告が7月24日、同社のサポートフォーラムに寄せられた。Appleはその日のうちに問題のアプリを削除したと伝えられている。
問題になったのは「Quotes Cards For Instagram」というアプリ。サポートフォーラムに投稿を寄せたユーザーによると、iTunesを通じてこのアプリをダウンロードしたところ、ウイルス対策ソフトの「ClamXav」で「Worm.VB-900」というマルウェアとして検出されたという。
セキュリティ業界の関係者とみられる別のユーザーによれば、Worm.VB-900はWindowsに感染するマルウェアだという。Macに対しては無害で、Windowsに対しても深刻な被害をもたらすものではないとしている。
それでも「App Storeのアプリにマルウェアが混入していたのは極めて深刻な問題だ」とこのユーザーは指摘。恐らく手違いによるものだろうとしながらも、「Appleが他のシステムに感染するマルウェアについてもiOSアプリのスクリーニングを行っているのかどうか、試す狙いがあった可能性も排除できない」としている。
その後の投稿によれば、Appleは問題のアプリをiOSのApp Storeから削除する措置を取った。
App Storeは不正アプリのチェック態勢で定評があり、これまでマルウェアが混入することは稀(まれ)だった。ただ、セキュリティ企業のKaspersky Labは7月に入り、「Find and Call」というマルウェアアプリがAppleのApp StoreとGoogle Playの両方から見つかったと伝えている。
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