Googleのパトリック・ピシェットCFOが引退表明 結婚25周年で
Googleで7年間CFO(最高財務責任者)を務めたパトリック・ピシェット氏(52)が同社を去る。退社後は結婚25年目になる妻との時間を大切にするという。
米Googleで約7年もの間CFO(最高財務責任者)を務めたパトリック・ピシェット氏(52)が3月10日(現地時間)、半年以内に同社を辞めると自身のGoogle+で発表した。
Googleが同日付で米証券取引委員会(SEC)に提出した文書によると、ピシェット氏は後任CFO探しと引き継ぎを完了してから退社するという。
ピシェット氏は、1989年にMcKinsey & Companyでキャリアをスタートし、以降20年近く通信業界の財務、経営部門で経験を積んだ後、2008年にGoogleにCFOとして迎えられた。
同氏は、「ワークライフバランスについて悩んでいる人々の参考までに」として退社を決めるに至った思考過程を説明した。
「家族とより長い時間を過ごすために退社するというのはありふれた理由に聞こえると思うが」と前置きした上で、Googleでやるべきことはまだたくさんあると思ったが、主に3つの理由で引退を決意したという。
1つ目は、2人の息子に手が掛からなくなって夫婦の時間が持てるようになったこと、2つ目は30年間ノンストップで働きづめだったこと、3つ目は今夏で結婚25周年になること。今後は夫婦で“バックパックを背負って旅を楽しむ”という。
「人生は素晴らしいが、私生活と職場、家族と会社の間のトレードオフは存在する。ありがたいことに、どうやら私は人生でこの難しい選択を強いられなくて済む段階にいると思う。Carpe Diem(ラテン語で「今を楽しめ」の意)」(ピシェット氏)
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
関連記事
- Google決算、売上高は過去最高だが広告の伸び鈍化で予想は下回る
Googleの10〜12月期決算は2桁台の増収増益だったが広告の伸びが鈍化し、アナリスト予想は下回った。電話会見ではCFOが、「Nexus 6」が特に日本で好調で在庫が追いつかないと語った。 - GoogleのCFOに、大手電話会社の元幹部が就任へ
昨年8月に辞意を表明した現CFOの後任として、Bell Canadaの幹部が迎えられる。 - ソフトバンク、Googleのベテラン幹部をバイスチェアマン兼「インターネット&メディア」のCEOに任命
Googleの上級副社長兼CBO(最高事業責任者)、ニケシュ・アローラ氏がソフトバンクにバイスチェアマン兼新設の米子会社のCEOに迎えられる。同氏はGoogle入社前はソフトバンクが買収しようとしているT-MobileのCEOを務めていた。 - Googleの“スパムリーダー”カッツ氏が10月まで長期休暇 「妻との時間を大切に」
GoogleのSEO関連の解説動画でおなじみのWebスパムチーム責任者、マット・カッツ氏が来週から10月まで長期休暇に入る。仕事はすべてチームに任せ、妻との時間を大切にするという。 - Google+責任者のガンドトラ氏が退社
GoogleのSNS、Google+を立ち上げ段階から支え、毎年Google I/Oの司会を務めてきたヴィック・ガンドトラ氏が同社を去る。 - Google、Chrome責任者によるAndroid責任者兼任を発表 アンディ・ルービン氏は新職に
2005年のGoogle入り以来Androidを統括してきたアンディ・ルービン氏が“Googleの新たな章を開くため”、AndroidをChromeやGoogleドライブの責任者、スンダル・ピチャイ氏に譲る。