漫画作品「境界のないセカイ」の「マンガボックス」(運営:ディー・エヌ・エー)での連載と講談社からの単行本出版中止に関連し、作者の幾夜大黒堂さんが4月1日、「とある出版社さんと連載移籍の話がまとまった」とブログとTwitterで報告した。連載の詳細は出版社から後日発表されるという。
境界のないセカイは、男女が性別を変えられる未来を描いた作品。漫画アプリ「マンガボックス」(ディー・エヌ・エーが運営)で連載され、講談社から単行本が発売予定だったが、連載中止と単行本発売の中止が決まっていた。
幾夜さんのブログによると、講談社が「作品中の男女の役割の描き方について、性的マイノリティの個人・団体からのクレームを回避したい」と単行本の発売中止を決めたため、連載中止も決まったという。これに対し、LGBT団体「レインボー・アクション」は「作品の描写に問題はない」という声明を発表していた。
幾夜さんが4月1日に更新したブログ記事によると、「連載中止発表から2週間、お声をかけていただいたり自分からお願いした出版社といろいろお話してきた結果、連載を継続できるところと話がまとまった」とし、支援してくれた人々への感謝をつづっている。「実際に続きの原稿が形になり掲載されるまでは『まだ再開へいたる道の途中』ですので、ここで改めて気を引き締めていきたい」としている。
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