グリーが8月5日発表した2015年6月期通期の連結決算は、最終損益が103億円の赤字に転落した。前期は173億円の黒字だった。買収した米ゲーム開発会社が低迷したころからのれん代を減損損失を迫られた上、売上高も大幅に落ち込んだ。
売上高は26.4%減の924億円。国内は「消滅都市」などが貢献したが、海外ネイティブゲームが軟調に推移し、予想を下回った。営業利益は42.2%減の202億円だったが、コスト管理の徹底で予想は上回った。
最終赤字は、米Funzioののれん代償却として142億円を特別損失に計上したことが響いた。個別では138億円で買収したポケラボ株式の評価損130億円なども計上した。ただ、ネット資金は前年から222億円増の764億円へと積み上がっており、財務基盤は強固だとしている。
今期はスマートフォン向けネイティブゲームで通期15本のリリースを目指し、ヒット作品の創出で売り上げ反転を目指す。
今期の第2四半期までの見通しは、売上高が前年同期比26.3%減の365億円、営業利益は46.0%減の60億円、最終損益は35億円の黒字を見込む。
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