GoogleのAndroid/Chrome責任者、「Chrome OSはなくならない」
GoogleでAndroidおよびChrome OSの責任者を務めるヒロシ・ロックハイマー氏が、“Chrome OSはAndroidに統合されて消滅する”というWall Street Journalの報道を否定し、Chrome OSの開発を継続すると説明した。
「Chrome OSを漸次廃止する計画はない」──。米GoogleでAndroidおよびChrome OSの責任者を務めるヒロシ・ロックハイマー氏(役職名はAndroid、Chrome OS、Chromecast担当上級副社長)が11月2日(現地時間)、公式ブログ「Google Chrome Blog」でこう語った。
これは、10月29日に米Wall Street Journalが、Googleは2017年にはChrome OSをAndroidに統合すると報じたことを受けたもの。
Wall Street Journalは、Googleが2016年には統合OSのプレビューを披露し、2017年に正式版を発表すると、情報筋の話として報じた。
ロックマイヤー氏は、「2つのOSの長所を共有させようとはしているが、OSを統合してChrome OSをなくす計画はない」と説明する。
同氏は「Chrome OS is here to stay(Chrome OSは普及している、という意味)」というタイトルの投稿で、6年前に立ち上げたChrome OSが教育機関や企業で広く受け入れられていることや、数週間後には台湾ASUSTeK Computerが3月に発表したスティック型Chrome OS端末「Chromebit」が発売されること、Chrome OSの今後のアップデート(メディアプレーヤーの追加やMaterial Designの採用)について、2016年には数十種類のChromebookが発表されることなどを説明した。
Wall Street JournalがChrome OS消滅と報じた同じ日に、米re/codeは、GoogleがAndroid搭載PCの開発を計画していると報じている。AndroidとChrome OSが統合されるのではなく、Chrome OS搭載PCとAndroid搭載PCが共存することになりそうだ。
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