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博士号取り消し、小保方氏からの抗議に早大が反論 「事実と異なる」(2/2 ページ)
「事実と異なるいくつかの点と誤解と思われる指摘がある」――博士号取り消しに抗議した小保方氏のコメントに、早大が反論した。
小保方氏のコメントを受け、同大は4日、反論コメントを発表。それによると、教官からの「今回は合格する可能性はとても低い」とのコメントは、「最初の面談で『提出すれば必ず合格するというわけではないので、合格できるよう修正していきましょう』と言ったことを指していると推定される」とし、「前後の文脈を無視した引用」と指摘。「予断をもって指導に臨んだことを意味しない」と説明している。
心身への状況配慮については、同大から診断書の提出を求めるなど「医師の診断結果を考慮しながら対応することを常に心がけてきた」と反論。通常は行わない、指導教員が学生を訪ねて指導を行うなど「健康状態に対する特別な配慮」をしたとしている。
さらに、「審査教官とのやりとりは1回だけで、意見も聞き入られず、当初から不合格を前提とした手続きだった」との主張については、「指導教員等は3回にわたり小保方氏のもとを訪れて直接の指導をし、20通を超えるメールのやり取りや電話で論文の訂正に係る指導が行われており、事実、小保方氏からは最初の草稿以降に3回改訂稿が提出されている」と反論している。
同大は、「『社会風潮を重視した結論』を出すのであれば、1年前に博士学位の取消しを即時に実施しただろう」とし、今回は「残念ながら、両者(小保方氏と指導教官)の努力が十分な結果を得るに至らないまま猶予期間が満了してしまった」とコメント。小保方氏と争うことは「全く考えていない」としている。
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