IBM、「Watson IoT」のグローバル本部をミュンヘンに開設 東京にも顧客センター
IBMが、IoT(モノのインターネット)に「Watson」の技術で取り組む部門「Watson IoT」のグローバル本部をドイツのミュンヘンに、東京を含む世界8都市に関連する顧客センターを開設する。また、クラウド経由で機械学習やテキスト解析に使えるWatson APIを提供する。
米IBMは12月15日(現地時間)、「Watson IoT(モノのインターネット)」部門のグローバル本部をドイツのミュンヘンに開設したと発表した。自然言語ベースのコグニティブ(認知的)技術「Watson」でIoTのデータを解析する取り組みを推進する拠点とする。
同部門は1000人以上の開発者、コンサルタント、研究者を擁し、顧客やパートナーとともにIoTの新たな成長機会を創造するためのイノベーションを進める。
また、東京を含む世界の8都市にWatson IoT Client Experience Centerを開設する。これらのセンターでは、顧客やパートナーがIoT関連の新製品を開発するために必要な技術や人材を提供していく。
同社のWatson IoT and Education担当ジェネラルマネジャーのハリエット・グリーン氏は発表文で「IoTは間もなく、地球上で最大のデータソースとなるだろう。だが現在、IoTのデータのほぼ90%は生かされていない。Watsonはその特殊な能力で、IoTのリアルタイムデータを活用する方法を企業、政府、個人に提供するだろう」と語った。
同社は「Watson IoT Cloud Platform」で4種類──機械学習、自然言語処理、テキスト解析、画像および動画の解析──の「Watson API」と関連サービスを提供することも発表した。
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