Apple、幹部チームを再編 大手広告代理店Greyの幹部の参加も
Appleが幹部チームの再編を発表した。これまでエディ・キュー上級副社長が統括してきた一連のアプリストアがフィル・シラー上級副社長下に移り、浅井弘樹氏の退社後、マーケティングコミュニケーション担当副社長としてGrey Groupのトー・ミーレンCCOを迎える。
米Appleは12月17日(現地時間)、幹部チームの再編を発表した。執行担当上級副社長のジェフ・ウィリアムス氏がCOO(最高執行責任者)に、ハードウェア技術担当副社長のジョニー・スルージ氏が上級副社長に昇進し、ワールドワイドマーケティング担当上級副社長のフィル・シラー氏がすべてのアプリストアも統括する。また、2016年第1四半期に、マーケティングコミュニケーション担当副社長として米大手広告代理店Grey GroupのCCO(最高クリエイティブ責任者)のトー・ミーレン氏を迎える。
ミーレン氏は、Appleで約18年間グラフィックデザインとマーケティング・コミュニケーションを統括してきた浅井弘樹氏が退職するため、同氏の後継として迎えられ、ティム・クックCEOの直属となる。ミーレン氏はGreyのクリエイティブ製品の責任者として、キヤノン、NFL、DIRECTVなどの広告を手掛け、多数の広告関連の賞を受賞している。E Tradeの赤ちゃんのCM(リンク先はYouTube)が有名だ。
フィル・シラー氏が新たに統括することになるアプリストア──Mac(OS X)、iOS、Apple Watch(watchOS)、Apple TV(tvOS)──は、これまではインターネットソフトウェアおよびサービス担当上級副社長のエディ・キュー氏が統括してきた。今後はシラー氏がマーケティングと開発者関連の両方を統括することで、顧客が愛するエコシステムの拡大にフォーカスするという。
クック氏がCEOに就任して以来空席だったCOOの座に就くウィリアムス氏は、1998年にApple入りし、2004年から執行担当副社長を務めてきた。
ハードウェア技術担当上級副社長に昇進するスルージ氏は、2010年のiOS端末向けプロセッサA4の開発を率いた人物。
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