Microsoft、マルチプラットフォームアプリ開発プラットフォームのXamarinを買収
サービスのクロスプラットフォーム化を推進するMicrosoftが、iOS、Android、Mac、Windowsアプリの開発環境を手掛けるXamarinを買収すると発表した。XamarinとMicrosoftのサービスの統合を強化し、エンドツーエンドのアプリ開発環境を提供していく。
米Microsoftは2月24日(現地時間)、マルチプラットフォームのモバイルアプリ開発プラットフォームを提供する米Xamarinを買収することで合意に達したと発表した。買収総額などの詳細は公表されていない。
Microsoftは「われわれはXamarinと長年協力し、XamarinとVisual Studio、Microsoft Azure、Office 365、Enterprise Mobility Suiteを統合し、開発者にクロスプラットフォームのネイティブアプリを開発するためのエンドツーエンドのワークフローを提供してきた。(中略)この買収発表によって、われわれはワールドクラスの開発ツールとサービスをより良くし、シームレスなモバイルアプリ開発体験を提供していく」と語った。
Xamarinは2011年創業のサンフランシスコに拠点を置く非公開企業。C#でのiOS、Android、Mac、Windowsアプリ開発のためのプラットフォームを提供している。Dow Jones、Boschなどの大企業やGitHub、Rdioなどの新興企業が同社のサービスを利用している。
Microsoftは、この統合により、開発者はマルチプラットフォームのアプリの開発、テスト、提供をエンドツーエンドで行えるようになるとしている。
Microsoftは近年、Windowsだけでなく、iOSおよびAndroidアプリを提供しており、また、iOSアプリをWindows 10に移植するツールを提供するなど、サービスのマルチプラットフォーム化を推進している。
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