Microsoft、AR HMD「HoloLens」開発版の予約開始 3000ドルでまず北米に3月30日出荷
Microsoftの拡張現実ヘッドマウントディスプレイ「HoloLens」の開発者版の予約受付がスタートした。まず米国とカナダの開発者向けに3月30日に出荷する。価格は3000ドル(約34万円)。画面操作用端末「クリッカー」、「Skype for HoloLens」やゲームなどが付属する。
米Microsoftは2月29日(現地時間)、昨年1月に発表したAR HMD(拡張現実ヘッドマウントディスプレイ)「HoloLens」の開発者版の予約受付を開始した。価格は3000ドル(約34万円)で、まず米国とカナダ向けに3月30日に出荷する。
HoloLensは、Windows 10を搭載する「複合現実(MR、Mixed Reality)」を楽しめるHMD。「Oculus Rift」などのVR(仮想現実)HMDと異なり、装着したユーザーはリアルな環境とバーチャルな3D空間が融合した世界でゲームやエンターテインメント、ソーシャルメディアを体験できる。バッテリーも搭載し、“完全無線”状態で2〜3時間使える。
予約開始と共に、専用サイトでこれまでより詳しいスペックが公開された。米Intelの32ビットのプロセッサ、2GBのRAM、200万画素のカメラ、64GBのストレージ、マイクや多様なセンサーを搭載する。重さは579グラム。
開発者版には、HMDの画面の操作(項目の選択、スクロール、一時停止など)ができる「クリッカー」、充電器とmicroUSBケーブル、マイクロファイバークロス、替えの鼻あて、キャリングケースが付属する。
ソフトウェアとしては、3本のゲーム「Fragments」「Young Coker」「RoboRaid」、3D環境を構築するための開発ツール「HoloStudio」、HoloLens用「Skype」、ローマとマチュピチュの360度パノラマ動画を楽しめる「HoloTour」が付属する。
米国とカナダ以外の地域での予約開始時期は不明だが、Webサイトで登録しておくと、予約可能になった際にメールが届くことになっている。
HoloLens向けアプリを開発するには、Windows 10と「Visual Studio 2015」をインストールしたPCが必要だ。
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