ロボット5台が大喜利に挑戦、人工知能の“ボケ”で笑いはとれるか?:ニコニコ超会議2016
ニコニコ超会議のNTTブースで、コミュニケーションロボットの「Sota」が大喜利に挑戦するという展示がある。5台あるうちの1台はNTTドコモの人工知能が搭載されており、リアルタイムで“ボケ”を生成する。人工知能のボケで会場の笑いは取れるのだろうか。
「ロボットにいざという時のために付けられた胸のボタン。押すとどうなる?」「――手数料を取られる」「大変だ! また博士がお見合い断られちゃった! 慰めてあげて!」「――三次元の女はあきらめろ」
コミュニケーションロボット「Sota(ソータ)」5台が集まって、大喜利にチャレンジ。そんな試みが「ニコニコ超会議2016」(4月29〜30日、千葉・幕張メッセ)のNTTブースで行われている。
この「ロボット大機利」は、会話ロボット「OHaNAS」が出したお題に対して、5台のSotaがボケつつ、軽快な(?)掛け合いを繰り広げるというもの。各ロボットが出した答えに対し、来場者がボタンを押して、面白いかつまらないかを伝えることができる。
基本的に各ロボットの動きや会話は、あらかじめ用意されたプログラムで制御しているが、1台だけNTTドコモの雑談対応会話AIを搭載し、リアルタイムで答えを生成しているという。人工知能の笑いの“センス”はぼちぼちで、座布団をもらえるときももらえないときもあったが、しっかりと回答はできていた印象だ。
「人工知能というと、今は推定や判断の機能で注目を浴びていますが、これからは“感覚”など数値化しにくいものをどんどん表現できるようになると思っています」
こう話すのは、本イベントの担当者であるNTTの伊勢崎さん。ロボット大機利は、Sotaに搭載されている音声認識、対話制御、音声合成といった集合技術「SMILE」や、Webブラウザ上で複数のロボットのアクションを連携制御する「R-env:連舞」といった技術を試す場でありつつ、人工知能が機微のある受け答えができるか、という研究に使うものでもあるという。
「お笑いというのは、話す内容に加えて“間”なども求められるため、非常に高度なコミュニケーションであると言えます。単にまじめに答えを出すだけではなく、ユーモアも言えるようになったら面白いですよね。今回は1台だけですが、将来的には自律的に各ロボットがユーモアのある掛け合いができるよう進化させていきたいですね」(伊勢崎さん)
現在は“間”をどう定式化できるか、といった研究を進めているという。人とロボットが自然なコミュニケーションができるようなプラットフォームができる日も案外遠くないのかもしれない。
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