白人警官による黒人ドライバー射殺の経緯を同乗者がFacebookのライブ動画で投稿
白人警官にボーイフレンドを射殺された女性が、その黒人男性が撃たれた直後からの様子をFacebookのライブ動画で配信した。約10分の動画は「過激な描写が含まれる動画」という注意書き付きで現在も公開されており、400万回以上再生されている。
米ミネソタ州で7月6日(現地時間)、黒人男性フィランド・カスティリヤさんが車を運転中、白人警官に停車させられ、射殺されたとして、車に同乗していたカスティリヤさんのガールフレンド、ラヴィッシュ・レイノルドさんが撃たれた直後からの様子をFacebookのライブ動画として投稿した。
この約10分の動画は現在、「過激な描写が含まれる動画」という注意書き付きで公開されているが、投稿後一時的に表示されなくなっていた。米Facebookは英Telegraphなどのメディアに対し、「(この動画にアクセスできなくなったのは)技術的な欠陥によるもの」と説明した。
Facebookはテロ関連などの過激なコンテンツを自社サービスから削除するための自動ツールを使い始めていると報じられている。
レイノルドさんが投稿したライブ動画には、撃たれて血を流すカスティリヤさんと、銃を構える警官(顔は見えない)などが映っている。警官はレイノルドさんに手錠をかけて娘とともにパトカーで連行した。レイノルドさんは動画の後半で手錠をかけられたまま、カスティリヤさんの運転していた車はテールランプが壊れており、それで停車させられたが、身分証明書を出そうとしたところを撃たれたと説明している。
この動画は本稿執筆現在、442万回再生されている。Twitterなどにも転載され、バラク・オバマ米大統領(個人としてのFacebookページで)やジョン・レジェンド、ジャスティン・ティンバーレイクなどのセレブがこの事件についてFacebookやTwitterで意見を投稿した。
Facebookには、6月にもシカゴで発生した白人警官による黒人男性射殺の動画が投稿された。
【UPDATE】ライブ動画が投稿されてから約20時間後、Facebookのマーク・ザッカーバーグCEOも自身のアカウントで哀悼の意を表し、「こうした動画をもう見なくて済むようになることを望むが、この動画は、われわれがよりオープンで接続された世界を協力して作っていくことがいかに重要か、そのためにはまだいかに長い道のりが待っているかを思い起こさせた」と語った。
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