トルコのクーデター鎮圧の立役者はFaceTimeや、かつて政権が撲滅しようとしたTwitter
トルコで7月15日に起きたクーデターが約半日で鎮圧された背景には、エルドアン大統領によるFaceTimeを通じての国民への呼び掛けや現政権によるTwitterでの情報提供があった。
トルコで7月15日(現地時間)に軍の一部が試みたクーデターは、約12時間後に現政権に鎮圧され、未遂に終わった。トルコ政府は16日、反乱を制圧したと発表。この反乱で、190人以上の国民が亡くなり、1400人以上が負傷したとしている。
トルコ大統領の公式Twitterアカウントは16日、「トルコには民主主義の勝利に満ちた歴史があり、今後も民主主義を守っていく」という勝利宣言をツイートした。
現在のトルコの大統領であるレジェップ・エルドアン氏は2014年の首相在任中、自身の汚職疑惑のツイート拡散を阻止しようとTwitter撲滅を宣言した過去を持つが、今回のクーデター鎮圧に際してはTwitterや米Appleのビデオ通話ツールFaceTimeを駆使して国民に呼び掛けたことが奏功した。
クーデター発生時、休暇でトルコ南西部マルマラスに滞在していたエルドアン大統領は専用ジェット機で避難し、機上から米CNNのトルコ支局のキャスターへのFaceTimeによるビデオ通話を通じて国民に「街頭や広場に出て反乱軍を阻止せよ」と呼び掛けた。
同氏はTwitterでも逐次国民を鼓舞した。大統領の呼び掛けに呼応し、複数のモスクが「これはジハード(聖戦)だ。神のために街頭に出よ」と放送した(モスクは通常、1日5回のアザーン以外に放送しない)。
反乱軍はTwitter、Facebook、YouTubeを遮断しようとしたが失敗している。CNNのスタジオも制圧しようとしたが、皮肉にもその様子も放映され、反乱軍が現政権に逮捕される瞬間がTwitterで配信された。
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かつてTwitterを敵視していたエルドアン氏だが、現在はTwitter、Facebook、Instagram、YouTubeなどの公式アカウントを持ち、最大限に活用しているようだ。
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