川崎重工業は8月25日、IT技術を活用した次世代モーターサイクルの開発に着手したと発表した。人工知能(AI)により人格を持ち、ライダーと会話を重ねていくことでライダーを理解し、最適なセッティングを行うといったことが可能になるという。
ソフトバンクグループのcocoro SBが開発した「感情エンジン・自然言語対話システム」を活用。ライダーの話す言葉から意思や感情をAIが理解し、言語を使って意思疎通する。電子制御技術を組み合わせ、AIの指示でライダーの経験やスキル、ライディングスタイルに応じたマシンセッティングもしてくれるという。
通信機能により、ライディングを楽しむための情報や安心・安全のためのアドバイスも提供。ライダーとAIとのコミュニケーションを重ねるにつれ、ライダーの個性を反映したモーターサイクルになっていくという。
AIの活用で、「モーターサイクルを単なる移動手段ではなく、ライダーが操る悦びを味わうためのマシン」という思想を高いレベルで実現するという。「ライダーとモーターサイクルが共に信頼し、ライディングを通じて互いを高めあいながら成長していくという、新しい楽しみ方が生まれる」としている。
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