トヨタ自動車(トヨタ)は11月6日、シリコンバレーに人工知能技術の研究・開発を行う新会社を来年1月に設立すると発表した。5年間で約10億ドルを投じ、「事故を起こさないクルマ」などのベースとなる人工知能技術や、これを応用した新製品の開発を進める。
新会社は「TOYOTA RESEARCH INSTITUTE」(TRI)。トヨタの技術顧問で、ロボットや人工知能の研究者として知られるギル・プラット氏がCEOに就任。社員は200人規模を想定し、優れた研究者を集めるほか、マサチューセッツ工科大学やスタンフォード大学に設立した研究センターとの連携も進める。
新会社は事故を起こさないクルマや高齢者をサポートするロボットなど、人と協調できる人工知能技術の開発に取り組む。新材料の探索や生産管理システムなどへの応用も進める。
豊田章男社長は「私たちが人工知能技術を追求するのは、より豊かな社会を実現するためである。プラット氏をTRIのトップとして迎えたのは、彼が偉大な研究者だからではない。彼の目指すゴールとそこに向かう志が、私たちと同じだと確信したからだ」と語った。
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