LINEのメディア向けプラットフォームが進化 収益化やユーザー獲得しやすく
メディアが開設するLINE公式アカウントのプラットフォーム「LINEアカウントメディア プラットフォーム」が2017年1月より機能強化される。
LINEは12月5日、媒体社がLINE公式アカウントでニュースを配信できるサービス「LINEアカウントメディア プラットフォーム」の機能を2017年1月から順次拡張すると発表した。収益化とユーザー獲得に向けた機能を強化するという。
収益化支援では、記事を有料配信できる「Premium Article」を17年1月に始める。有料記事の配信前にユーザーが購読予約できる仕組みも取り入れ、メディアは購読者獲得のチャンスを得られるほか、ユーザーはLINEで配信された記事をいち早く受け取れるようになるという。
ユーザーの回遊率やクリック率といったアクションを指標化し、それらをユーザー満足度としてメディアのジャンル別に順位付けする「エンゲージメントランク」も17年3月に導入。このエンゲージメントランクに基づき、「LINE NEWS」アプリのダイジェストニュース面や、記事一覧に表示される広告の収益分配率を50〜80%の間で変動させるという。
ユーザー獲得支援では、各メディアが開設する公式アカウントのホーム画面「Media Top」に、ダイジェスト配信以外のニュース記事の掲載を始める。ユーザーはプッシュ配信される限られた記事以外にも、能動的にニュース記事を閲覧できるようになる。
「従来のネットニュースは、大多数が見るポータルサイトにニュースを配信する“プル型”だった。LINEアカウントメディアでは、個人の趣味嗜好にあった情報をプッシュで届けられる。そのニュースを必要とする人、適した人をメディア側が捉えて記事を届けられること、読者をファンとして囲い込んで媒体力を維持すること、そしてメディア運営に必要な収益が確保できることが重要だ」と、同社の島村武志さん(上級執行役員 メディア担当)は話している。
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