Pebbleアプリが「ログイン不可」でも利用可能に “将来”を見越した措置
Fitbitに買収されたPebble Technologyが開発したウェアラブル端末「Pebble」シリーズ用のスマートフォンアプリがバージョンアップ。専用クラウドサービスにログインできない状態でも利用できるようになった。
米Pebble Technologyは4月4日(現地時間)、ウェアラブル端末「Pebble」用の最新スマートフォンアプリ「バージョン4.4」を公開した。主な更新内容は以下の通りで、専用サービスにログインできなくなる“将来”を見越した措置が盛り込まれている。
- 認証サーバにアクセスできない場合、ログインをスキップ可能に
※ログインスキップ時のPebbleアプリのインストールはサイドロード限定 - アップデートサーバにアクセスできない場合、アプリから最新のファームウェアと言語パックをインストール可能に
- 「サポートに連絡する」オプションの削除(診断データの送信機能は存置)
アプリのiOS版はすでにApp Storeから入手可能。Android版については現在ベータテスト中で、近日中にGoogle Playで正規版が公開される見通しだ。
初代Pebbleは、iPhoneやAndroidスマホと連携できる電子ペーパー搭載スマートウォッチといて2012年4月にKickstarterに登場し、わずか12時間で目標額の5倍となる50万ドル超の出資を集めた。その後も複数のプロジェクトをKickstarterで展開し、2016年5月には2代目となる「Pebble 2」を始めとする3製品のプロジェクトを立ち上げた。
しかし2016年12月、Pebble Technologyは米Fitbitに買収され、進行中だったプロジェクトは生産段階にあるPebble 2のものを除き中止となった。
一方で、Fitbitは既存のPebble端末に対するソフトウェアのサポートを2017年中は継続することを明言しているものの、それ以降の利用に関しては保証されていない。そこでPebbleをより長期間にわたって使えるようにすべく、開発チームはソフトウェアを専用サービスに依存しないように改めることを表明していた。今回のアプリ更新は、その取り組みの1つとなる。
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