YouTube、広告付き無料オリジナルコンテンツに本腰
不適切動画への広告表示が問題になったYouTubeが、人気コメディアンやYouTuberによるオリジナルコンテンツを広告付きで無料配信する計画を発表した。
米Google傘下のYouTubeは5月4日(現地時間)、人気コメディアンやアーティストをフィーチャーしたオリジナルコンテンツを広告付きで無料配信する計画を発表した。
YouTubeは2016年2月に開始した有料サービス「YouTube Red」向けにオリジナルコンテンツを製作してきたが、新コンテンツはYouTube Redの会員以外のユーザーが視聴できるものだ。
人気コメディアンでWarner Bros. Televisionの長寿番組「Ellen」を持つエレン・デジェネレスによる「Ellen’s Show Me More Show」(週2回配信)、俳優でコメディアンのケヴィン・ハートがセレブとワークアウトする「What the Fit?」(週1配信)、グラミー賞受賞アーティストのリュダクリスが司会を務めるカバーソングによるコンテスト番組「BEST.COVER.EVER.」、人気アーティストのケイティ・ペリーの「Katy Perry Live Special」などのラインアップが用意されている。
BEST.COVER.EVER.は米Johnson & Johnsonがスポンサーになる。Johnson & Johnsonは3月、不適切な動画に広告が表示されるとしてYouTubeから広告を引き上げた多数の企業の1社だ。
YouTubeは無料オリジナルコンテンツ提供で新たな広告収入を見込むと同時に、やはりオリジナルコンテンツ製作に注力するNetflixやAmazon.com、Huluに対抗する狙いとみられる。
米Bloombergによると、YouTubeは向う1年間でオリジナルコンテンツに数億ドルを投入し、40以上のオリジナルコンテンツを製作する計画という。
関連記事
- YouTubeからの大手メディア広告引き上げを受け、Googleが自動システム改善を約束
英国政府や大手メディアが、YouTubeの不適切な動画に広告が表示されるとして、YouTubeやGoogle Display Networkから広告を引き上げたことを受け、Googleが広告ポリシーを改善し、広告表示先を管理しやすくすると約束した。 - YouTubeの1日当たり視聴時間が10億時間超え
YouTubeで1日に視聴される動画の長さが10億時間を超えた。ユーザーデータに基づくお勧めアルゴリズムの精度が上がるほど、視聴時間も伸びるだろう。 - 「YouTube Red」オリジナル動画、2月10日配信開始 日本から購入可能
YouTubeの会員制有料サービス「YouTube Red」のオリジナルコンテンツ提供が2月10日から始まる。まずは「RWBY」のプロダクションによるSF映画など4本を公開。コンテンツは日本からもYouTube上で購入できる - 「Apple TV」についに「Amazonビデオ」が来る?
動画コンテンツで競合するAppleとAmazon.comが歩み寄り、「Apple TV」版「Amazonビデオ」アプリが登場するとRecodeが報じた。 - Netflix、オリジナル実写版「デスノート」のティーザー公開 リュークはウィレム・デフォー
Netflixがオリジナル実写版「デスノート」のティーザー動画をYouTubeで公開した。「Shall we begin?」というリューク役ウィレム・デフォーの声が渋い。
関連リンク
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.