NTTデータは5月31日、スマートフォンなどで撮影した荷物の画像を人工知能(AI)が分析し、箱の寸法や形、汚れなどを判別する「物流画像判別AIエンジン」を開発したと発表した。すでに物流会社の佐川急便、鈴与が試験導入し、判別の精度や自動仕分けの有用性を確認したという。
スマホや固定カメラで撮影した荷物画像・映像をAIが分析。これまで人間が目視でチェックしていた、荷物の形状・サイズ、取り扱いの注意点、汚れなど、最大1000種類の特徴を自動的に判別するという。
自動判別したデータをロボットに入力し、人間の代わりに荷物の積み込み・積み下ろしをさせるなどの活用を見込む。検品・梱包作業にも応用し、傷や汚れのチェックにかかる時間を短縮するとしている。
NTTデータは、こうしたAI技術を活用し、物流業務を効率化する企画の立案や、収集したデータを分析するプラットフォームの構築を手掛ける「物流業務変革コンサルティングサービス」を6月1日から提供する。同分野で、2020年度末までに累計10億円の売り上げを目指す。
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