Hyperloop One、第2フェーズの走行テストで前回より距離も速度も大幅アップ
イーロン・マスク氏が提唱する超高速旅客車構想「Hyperloop」を開発する新興企業Hyperloop Oneが、500メートルのチューブでの走行テストで時速310キロを達成した。
米新興企業Hyperloop Oneは8月2日(現地時間)、イーロン・マスク氏が構想する超高速旅客車「Hyperloop」実現に向けたフェーズ2の推進システムテストを米ネバダ州ノースラスベガスの砂漠で7月29日に実施し、成功させたと発表した。
Hyperloopは、米TeslaのマスクCEOが2013年に打ち出した高速列車構想。加圧チューブ内を磁力で浮上させた車両を走行させるというもので、時速700マイル(約1120キロ)での走行が可能になる見込み。このシステムが実現すれば、現在は車で約6時間かかるサンフランシスコからロサンゼルス間を35分で移動できるとしている。
Hyperloop Oneは、独自のHyperloopシステムの最初のテストを2016年5月に実施した。その際はまだチューブではなく屋外の“レール”上をプロトタイプのポッドを走らせるというものだった。
今回は砂漠上に「DevLoop」と名付けた500メートル長のチューブを建設し、XP-1を走らせた。437メートルの走行中、最高速度として時速310キロを打ち出した。前回より4.5倍長い距離で、速度は3倍に当たる。
推進のために使ったステーターは300メートルなので、2000メートル追加すれば目標の時速1100キロを実現できるとしている。
Hyperloop構想を提唱したマスク氏が経営する米SpaceXは、Hyperloop Oneとは別にシステムの開発を続けている。同社はカリフォルニア州ホーソーンの本社に外径1.8メートル、長さ1.6キロのテストチューブを持っており、8月25日から2回目になるHypeloop Pod Competitionを開催する予定だ。
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