「メイドさんと一緒にプログラミングを勉強できたら……」そんな願いをかなえてくれるプログラミングスクールが、東京都渋谷区に開校する。その名も「MadeInMaidFamily」(メイド・イン・メイド・ファミリー)。
MadeInMaidFamilyは、1回ごと・事前申し込み制(申し込みページ)のスクール。第1回目となる講座は9月16日で、UnityとC#を使ったゲーム作成課題が与えられ、3Dゲームのプログラミングを行う。対象は、プログラミング(UnityとC#)初心者だ。
プログラミング講師の他に、クラスメイトとしてメイドさんが常駐。メイドさんは生徒と同じ課題に取り組み、分からないところを質問したり、逆に教えてくれたりするという。
参加費は2000円(当日支払い・ソフトドリンク付き)。午後1時〜4時までの部と、午後5時〜8時までの部を選べる。各回、最後の1時間はメイドさんや他の利用者と話せる「交流タイム」があり、希望者のみ参加。この時間は作業を続けても、人脈づくりの機会としても利用していい。
またスクール開催中は、同会場をコワーキングスペースとしても開放。事前申し込み制で、3時間1500円となる。
一見華やかな場の創造に見えるこの取り組みだが、実は2つの重要な社会的意義を持つという。
1つは、“メイド”として働く女性のセカンドキャリア支援。運営元のGIFTED AGENTによれば、メイドから転職することは難しく、現状では再就職先を探すのが困難だという。そこで、働きながらプログラミングスキルを習得できる環境を構築することで、セカンドキャリア支援の役割も担っているという。
そしてもう1つが、発達障がい者のステップの1つとしての役割。実はこのスクールの講師は発達障がい者。GIFTED AGENTでは、発達障がい者を対象にプログラミングやデザインが学べる就労移行支援施設「GIFTED ACADEMY」を運営しており、その利用者を中心にした実務訓練の一環として運営される。
スクール運営に携わる若月雅奈さんは「社会全体を変えるのは無理なので、今の枠組みとは違う新しい経済圏を創り、そこに共感した人たちで集まれる場所になれば」と話している。
(太田智美)
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