ニュース
JASRAC、“生演奏”の飲食店を提訴 「違法に利用」
JASRACが、音楽著作物を利用許諾許可なく生演奏で使っているとして、都内の飲食店を提訴。管理著作物の使用禁止(差し止め)と損害賠償を求めている。
日本音楽著作権協会(JASRAC)は1月26日、JASRACが著作権を管理する音楽著作物を、利用許諾契約なく生演奏で違法に利用しているとして、都内の飲食店に対し、管理著作物の使用禁止(差し止め)と損害賠償を求めて提訴した。
JASRACによれば、飲食店「Wine Bar Climat」(東京都港区)は、2002年11月の開業以来、繰り返しの説明にもかかわらず、ピアノとボーカルなどの生演奏で管理著作物を無許諾利用していたという。
JASRACは「多くの社交場の経営者が当協会と利用許諾契約を締結して適法に管理著作物を利用している」「公平性の観点から提訴に至った」と説明。同店を経営するウォールナッツ(港区)に対し、17年1月に無許諾利用の解消と使用料相当額の清算を求める民事調停を東京簡易裁判所に申し立てたところ、同社が精算を拒み不成立に。その後も許諾を得ないまま著作権侵害を継続したため、提訴に至ったとしている。
関連記事
- JASRACの“徴収“に待った 音楽教室側が裁定申請
「音楽教育を守る会」がJASRACの徴収の保留を求め、文化庁に裁定を申請。申請が認められると、2018年1月に始める予定だった徴収は先送りにされる可能性がある。 - 故人が好きだった曲、葬儀で流すにも使用料が必要? JASRACに聞いた
葬儀で楽曲を使いたいときも、JASRACに使用料を払う必要はあるのか。JASRACに聞いた。 - 宇多田ヒカルさん「無料で使ってほしい」 「JASRACが音楽教室から著作権料」に意見続々
JASRACが音楽教室から著作権料を徴収する方向で検討していることについて、宇多田ヒカルさんなどアーティスト側からも反対意見が出ている。JASRAC理事は「宇多田さんのような考え方は少数」とコメント。 - JASRACがテレビCM 「店舗でBGM利用には手続き必要」と呼び掛け
JASRACがテレビCMを開始。JASRAC管理楽曲を店舗でBGM利用する場合、著作権の手続きが必要であることを周知する。 - JASRAC、初のBGM差し止め・損害賠償請求 理容店など2店舗に
音楽著作物の手続きをせずにBGMを利用していた北海道の理容店、香川県の飲食店に対し、JASRACが使用禁止(差し止め)と損害賠償を求めて提訴。
関連リンク
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.