「FacebookはザッカーバーグCEOの評判だけを解析する専任がいる」と元担当者
Facebookの元従業員が、同社でマーク・ザッカーバーグCEOの評判解析の専任担当だったとしてその実態を米The Vergeに語った。
「Facebookでの私の仕事は、人々がなぜマーク・ザッカーバーグCEOを好きなのか、彼が信頼できると思っているのか、彼の意見に耳を傾けるのかなどについて理解するためのアンケート調査やフォーカスグループ調査を行うことだった」──。米Facebookの元市場調査員、タビス・マッギン氏は、米The Vergeの記事でそう語った。
マッギン氏は米Googleで市場調査員を3年務めた後、2017年4月にFacebook入りし、約半年間この仕事に従事した。
当時(現在も)、Facebookは2016年の米大統領選での虚偽ニュース拡散の責任を問われていた。ザッカーバーグ氏の2017年の個人目標は、全米の人々と話し合うことだった。
「私はFacebookに内側から変化をもたらしたいと思って入社した。米国人の意向を調べ、それをマーク(ザッカーバーグ氏)に伝えることで、あの会社の文化や体質を変えられるかもしれないと思った。だが、半年でそれが無理だと分かったんだ」(マッギン氏)
「Facebookは、やろうと思えば社会に本当に良い影響を与えることができたはずだ。そうなっていないのは、ユーザー数やユーザーの滞在時間の増加を成功の指標にしたせいもあると思う」とマッギン氏は語った。
Facebookは昨年12月、SNSが人間のメンタルに悪影響を与えるという研究結果を発表し、改善していくとした。ザッカーバーグ氏の今年の個人目標は、「Facebookの改善」だ。
マッギン氏はFacebook退社後、Honest Dataというマーケティング調査会社を立ち上げた。同氏は1月、LinkedInで同社の調査の結果、米国人の4人に1人がFacebookは社会に悪影響を与えていると考えていることが分かったというコラムを公開した。
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