Uber、淡路島で地元タクシーの配車可能に 今夏から実証実験
米Uber Technologiesが、兵庫県淡路島で、地元のタクシーを同社の配車アプリで呼べる実証実験を行う。
米Uber Technologiesが2018年夏から、兵庫県淡路島で、同社の配車アプリを活用し地元のタクシーを呼べる実証実験を行う。土地勘がなく日本語に不慣れな旅行客でも、アプリで母国語を設定しタクシーを利用できる。19年3月末まで。
淡路島内のタクシー事業者から協力会社を公募する。サービスは、観光客、淡路島の住民を問わず使える。配車区域は原則として淡路島島内だが、島内から乗車し、島外で降車することも可能だ。
利用者は、Uberのスマートフォンアプリ(iOS/Android)をダウンロードし、現在地か指定場所まで配車を依頼する。現在地はGPSにより自動的に表示される。行き先や降車位置を決定し、配車が確定するとタクシーのドライバーや車両番号、想定配車料金、到着予定時刻などを事前に確認できる。
移動中も現在位置をアプリのマップ上にリアルタイム表示。運賃は、アプリを通じてクレジットカードで支払う。領収書は、降車後に事前登録したメールアドレスに送付される。
今回の実証実験は、兵庫県などが18年2月に策定した「淡路島総合観光戦略」の一環。人口減少や高齢化が進む中、地域経済を活性化するため、観光産業に注力するプロジェクトだ。Uberを活用し、島内の交通環境の充実を目指す。
Uberは一般のドライバーが自家用車で送迎する「ライドシェア」を世界600都市以上で提供している。しかし日本では、そうしたサービスが無許可の「白タク」行為に当たるとして、京都府京丹後市など一部地域での展開にとどまっている。
そうした中、Uberは既存のタクシー事業者と提携したサービスに注力する方針だ。例えば、第一交通産業(福岡県北九州市)とは、Uberの配車アプリを通じたタクシーの提供を検討している。
関連記事
- Uberアプリで第一交通のタクシーが呼べるように? 提携を検討か
第一交通産業と米Uber Technologiesが提携を検討か。Uberの配車アプリを通じ、第一交通のタクシーを提供できるよう協議しているという。 - Uber、アプリの緊急ボタンやドライバーの年次適格審査など、多数の安全対策
Uberが、乗客の安全強化のために、アプリからの911(米国の110番)通報や信頼できる人への自動通知機能の追加や、ドライバーの年次適格審査の実施などを発表した。 - Uber、愛する人のためにリモート配車できる機能スタート
企業イメージ回復に注力するUberが、ユーザーが自分以外の、例えば1人暮らしの母親の通院のためなどに遠隔から配車できる機能を公式アプリに追加した。 - ソニー、AI配車サービス開発へ タクシー6社と共同
ソニーは、タクシー事業者6社と、人工知能(AI)技術を活用した配車アプリを開発・運営する新会社を2018年春に設立する方針を発表した。タクシーの乗車需要を予測するAI技術や、ソニーペイメントサービスの決済代行サービスも提供する予定だ。 - AIで誰でもベテランタクシー運転手に 事業者横断のタクシー配車アプリ「タクベル」が横浜・川崎でスタート
DeNAが、神奈川県タクシー協会と共同でタクシー配車アプリの提供を始めた。利用者の利便性向上はもちろん、業界が抱える深刻な人手不足にAIで対抗する。
関連リンク
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.