Apple、YouTube、Facebookなど、陰謀論者として知られるアレックス・ジョーンズ氏を締め出す
陰謀論者として知られるアレックス・ジョーンズ氏のPodcastをAppleがアプリから削除し、YouTubeは同氏のチャンネルを、Facebookは同氏のページを停止した。Twitterは今のところアカウントを停止していない。
米Appleは8月5日(現地時間)、iOSのPodcastアプリから陰謀論者として知られるアレックス・ジョーンズ氏の5つの番組を削除した。Appleは米Buzzfeedに対し、削除の理由を「差別的な発言を容認しないため」と語った。
Spotifyでもジョーンズ氏のPodcastは表示されない。本稿執筆現在、「Googleポッドキャスト」では同氏の最新のPodcastを聴くことができる。
これに続き、米Google傘下のYouTubeがジョーンズ氏のYouTubeチャンネルを閉鎖した。URLを開くと、「YouTubeのコミュニティガイドに違反していたため、このアカウントを停止しました」と表示される。ジョーンズ氏はこのチャンネルでかつて、フロリダ州パークランドの高校で14日に起きた銃乱射事件に巻き込まれた高校生のインタビューはフェイクだという動画を公開し、ボリシー違反で削除された。
米Facebookも同日、ジョーンズ氏が運営していた4つのFacebookページを閉鎖した。過去数日間にわたってコミュニティスタンダードに反するヘイトスピーチを含むコンテンツを投稿していたためとしている。
ジョーンズ氏は自身のWebサイトInfowarsでこれらの締め出しについて抗議し、「Apple、Spotify、Facebook、YouTubeが12時間のうちにInfowarsを締め出したのは、このパージがどのように調整されたかを示し、「差別的な発言」のルール適用とは何の関係もないことを示している」と語った。
さらに、「このパージは、ステルス検閲、シャドーバンニング、アルゴリズム操作を使った保守的なコンテンツを埋没させる広範な検閲の一部に過ぎない」と警告した。
なお、米Twitterの同氏の関連アカウントは今のところまだ停止されていない。Twitterの広報担当者は米CNBCに対し、これらのアカウントは同社のポリシーに違反しておらず、問題投稿があれば対処するが、他のプラットフォームへの投稿は無関係だと語った。
関連記事
- 山本一郎さんのTwitterアカウント、凍結される
7月24日午後6時ごろ、投資家の山本一郎さんのTwitterアカウントが凍結されていることが分かった。 - Facebook、フェイクニュース対策について説明 プロが監督した啓蒙動画や啓蒙広告など
Facebookがフェイクニュース対策の新たな3つの取り組みについて説明した。アカデミー賞受賞経験のある監督による啓蒙ショートフィルム作品の公開、ニュースフィードと紙広告でのキャンペーン、外部団体による問題研究の支援だ。 - Google、1年間で悪質な広告32億本を削除 2016年から倍増
マルウェア感染サイトに誘導する広告や、ユーザーをだましてクリックを誘う広告などが、毎秒100本以上のペースで削除されている。 - フロリダ州高校銃乱射の被害者を「やらせ」とする虚偽動画がYouTubeのトレンドに
フロリダ州の銃乱射事件に巻き込まれ、報道番組などでインタビューに答えていた高校生が「雇われた役者だ」とする虚偽動画が米国版YouTubeの「急上昇」のトップになり、虚偽ニュース対策の難しさを浮き彫りにした。 - 私たちはネットの「デマ」や「フェイクニュース」とどう付き合うべきか
ネットを騒がせる「フェイクニュース」の存在。私たちは情報とどう付き合っていけばいいのでしょうか。
関連リンク
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.