ニコニコプレミアム会員、減少続き200万人に 「減少幅、想定より小さい」
「niconico」のプレミアム会員数が6月末時点で200万人に減少。営業赤字も拡大したが、「プレミアム会員数の減少幅や営業損失は想定より小さかった」とカドカワは説明している。
カドカワが8月9日に発表した2018年4〜6月期連結決算によると、傘下のドワンゴが運営する「niconico」のプレミアム会員数(月額540円)は、今年6月末時点で200万人となり、3月末から7万人減った。niconicoを含む「Webサービス」セグメントの営業赤字も前年同期比で6倍近くに拡大したが、「プレミアム会員数の減少幅や営業損失は想定より小さかった」とカドカワは説明している。
プレミアム会員制度は「ニコニコ動画」開始の翌年・2007年6月にスタートし、niconicoの収益を支えてきた。プレミアム会員数は、15年8月に250万人を超えたが、その後横ばいになり、16年12月以降は減少に転じた。ドワンゴは2017年末以降、プレミアム会員制度の拡充とniconicoの基本機能の充実を進め、会員数減少に歯止めをかけようとしている。
カドカワの4〜6月期連結決算は、売上高が前年同期比0.6%減の496億3100万円、営業利益が49.5%減の3億9900万円、純利益が3億6800万円(前年同期は2300万円の赤字)。niconicoを含む「Webサービス」セグメントは、売上高が67億7500万円と前年同期比11.0%減。営業赤字は4億1100万円と、前年同期(7200万円の赤字)から大きく拡大。プレミアム会員の減少や、niconicoサービス改善への投資が響いた。
19年3月期通期の業績予想(売上高2310億円、営業利益80億円、純利益54億円)は変えない。
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