欧州連合(EU)の執行機関である欧州委員会は9月19日(現地時間)、米Amazon.comが自社のWebサイト上で商品を販売する小売り企業の取引データの扱い方について調査していると発表した。
欧州委員会の競争政策担当コミッショナー、マルグレッタ・ヴェスタヤー氏は記者会見で、この独禁法関連の調査はまだ非常に初期段階のものだとし、「ここで問題になっているのはデータだ。Amazonが競合する中小企業のデータを自社を優位にするために集めているとしたら問題だ」と語った。「われわれは多くの関連する企業に質問を送っており、この問題を完全に理解するよう取り組んでいる」という。
欧州委員会は過去には米Microsoftや米Googleに対し、独禁法違反で高額な制裁金を科している。最近ではGoogleに対し、過去最高の43億4000万ユーロ(約5703億円)の制裁金支払いを命じた。
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