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TeslaのマスクCEOとSECが和解 会長退任もCEOには留任
Teslaのイーロン・マスクCEOが非公開化についてツイートした問題で米証券取引委員会(SEC)が提訴した訴訟は、SECが提示した条件にTesla側が合意したことで和解に終わった。マスク氏は会長からは退任するがCEOには留まる。
米証券取引委員会(SEC)は9月29日(現地時間)、27日に提訴した米Teslaのイーロン・マスクCEOと和解したと発表した。
マスク氏は会長は退任するが、CEOには留まる。
SECが提示した和解条件にマスク氏とTeslaが「認めることも拒否することもなく合意」したという。主な条件は以下の4点。
- マスク氏が会長を退任し、独立した取締役を会長とする。マスク氏は向こう3年間は会長には就任しない
- Teslaは取締役会に新たに2人の独立した取締役を任命する
- Teslaは独立した取締役による新たな委員会を設立し、マスク氏の外部とのコミュニケーション(ツイートなど)を監督する
- マスク氏とTeslaはそれぞれ2000万ドル(約22億7400万円)の罰金を支払う。この罰金は、マスク氏の言動により被害を受けた投資家に配分する
SECは、マスク氏が8月、Teslaの非公開化を検討しているとツイートし、その後計画を撤回したと発表したことが、投資家を混乱させた疑いがあるとして同氏とTeslaを提訴していた。
マスク氏は28日以降、本稿執筆現在までツイートしていない。
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