台湾の“無人セブン-イレブン”、どんな風に買い物できる? 仕組みを体験してきた:C&Cユーザーフォーラム&iEXPO2018
7月に台湾にオープンした“無人セブン-イレブン”の仕組みを体験できるブースがNECのイベントに登場した。
台湾セブン-イレブンが1月にオープンした無人コンビニ「X-STORE」の仕組みを体験できるブースを、NECが年次イベント「C&Cユーザーフォーラム&iEXPO2018」(11月8〜9日、東京国際フォーラム)に出展する。どんな風に買い物ができるのか、内覧会で体験してみた。
X-STOREは、顔認証システムで入店客を把握し、客が事前に登録した電子マネーで決済できる無人コンビニ。レジカウンターに置いた複数の商品を、画像認識技術で一括で読み取るPOSシステムも採用している。
ブースへの入店は顔認証で行う。客が事前に登録した顔のデータと、入り口のカメラで捉えた顔を照合する仕組みだ。今回は体験ブースなので行わなかったが、台湾の店舗では客が事前に電子マネーアカウントも登録しておくことになっている。
中に入ると、店内のディスプレイに映された女性がおすすめ商品を案内してくれる。内容は、カメラで捉えた来店者の顔から判断した年齢や性別に合わせて変わるという。
商品棚の上にあるディスプレイには、売れ筋商品のランキングなどを表示。商品を手に取るとディスプレイの表示内容が商品詳細に切り替わり、原材料などを確認できる。
会計時は商品をレジ台に置いたら、顔認証で本人確認を行い、電子マネーで決済する。複数の商品を適当に置いてもよく、数秒で読み取り結果が表示される。あとは金額を確認し「顔認証支払い」を選択すればいい。レジ台のカメラが捉えた顔と登録済みの顔データが照合され、認証が完了すると、電子マネー口座から料金が引き落とされる。店を出るときも顔認証でゲートが開く。
NECの技術を活用した無人コンビニは現在、台湾セブン-イレブンが2店舗を展開。日本ではハウステンボスが「変なホテル ハウステンボス」内の「スマート・コンビニ」で、同様の仕組みを採用している(仕様は一部異なる)。NECの山崎晋哉さん(第一リテールソリューション事業部 バリュークリエイション部 主任)は「日本でも無人コンビニの需要はある」と、今後の普及に期待する。
「2020年に東京五輪も控えていることもあり、小売業から導入を検討する声もいただいている。今後2〜3年でスマートなコンビニは広まっていくのでは」(山崎さん)
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