「マザーボードに不正なハードウェア発見されず」 Supermicroが調査結果を発表
サーバ用マザーボードから不正なハードウェアが見つかったと報じられた米Supermicroは、外部の調査会社に依頼して徹底調査を行った結果、悪質なハードウェアは一切発見されなかったと発表した。
米Super Micro Computer(Supermicro)が中国の工場で製造したサーバ用マザーボードから不正なハードウェアが見つかったと報じられた問題で、Supermicroは12月11日、外部の調査会社に依頼して徹底調査を行った結果、悪質なハードウェアは一切発見されなかったと発表した。
この問題については、米Bloombergが2018年10月に、中国の工場で製造されてAmazonやAppleなどに納入されたSupermicro製サーバのマザーボードに、不正なマイクロチップが密かに仕込まれていたことが分かったと報道し、さらに、米大手通信会社がSupermicroから調達したサーバからも不正なハードウェアが見つかったと伝えていた。
Supermicroの発表によると、同社はこの報道を受け、サードパーティーの調査会社に依頼し、記事で取り上げられたマザーボードや、記事で言及された企業向けに販売したマザーボードなどについてサンプル調査を実施した。
しかし、徹底的な調査や幅広い機能テストを実施した結果、マザーボードに悪質なハードウェアの形跡は一切見つからなかったとしている。Supermicroは当初から、Bloombergが報じた内容を全面的に否定し、製造プロセスでは完全性や信頼性を守るための対策を徹底させていると説明していた。
政府機関からも、顧客からも、Supermicroの製品に悪質なハードウェアが見つかったと告げられたことはないと同社は強調。「今回の発表により、Supermicroのマザーボードに対する根拠のない非難は葬り去られるはずだ」としている。
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