ポケットに入る超望遠、イマドキのコンデジはここまで進化していた(後編):荻窪圭のデジカメレビュープラス(4/4 ページ)
スマホとデジ一眼が注目される一方、話題に上らなくなってきたコンパクトデジカメ。でも、市場から消えたわけではなかった。後編ではキヤノン「Powershot SX740HS」を取り上げる。
スマホとの接続はPowershotの方が上だった
デジカメがスマートフォンに負けているのは撮った写真を見せる機能。インターネットを使って直接送ったり、シェアしたりするわけで、そこはスマートフォンの力を借りなければならないのがデジカメのつらいところだ。
で、どの機種もスマートフォンとの接続に力を入れているのだが、スマートフォンとの接続はキヤノンの方が強い。
無線ボタンを持っているし、Bluetoothで常時接続しておけば、撮った写真の自動転送もできるし、カメラの電源がオフになっていてもスマートフォン側からBluetoothを使って起こして、好きな写真だけ引っ張ってこれる。これはなかなか良い。
ソニーももちろんWi-Fi転送機能は持っていて、BluetoothやNFCにも対応しているのだが、転送時の操作がやや面倒くさい。
ただ、どちらも「2M相当に縮小した画像かフルサイズの画像」しか転送できないのは難点。2000万画素の絵を送ると時間かかるし、かといってイマドキ2Mでは小さすぎる。そろそろ4Mサイズでの転送もサポートしてほしい。
強引にまとめてみよう
さて強引にまとめると、より小さくハイテクっぽいスタイリッシュさではソニーのCyber-shotシリーズが上。特にHX99のファインダー付きやタッチパッドAFはよくて、小さいながらカメラを操ってる感がある。
逆に見た目は普通だけど、自撮り時の美肌や料理モードがあったり、無線接続関係が充実しているなどうまく時代に合わせているのがキヤノンのPowershotだ。
どちらも画質面では(特に感度が上がると)、高級コンパクトやデジタル一眼には劣るし、ハイエンドのスマートフォンに比べていいわけじゃないけど、ポケットに入る大きさで超望遠を撮れるというスゴさは捨てがたい。望遠撮影が不要なら手を出す必要はないけど「ポケットに入る超望遠」で、いい写真が撮れたらその場でスマートフォンに転送って使い方に魅力を感じたらいいかも。
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