ロボアド「THEO」が手数料を値下げ 最大0.65%:1万円以上から引き下げ
ロボアドバイザーの「THEO」が従来1%だった手数料の引き下げに踏み切る。毎月積み立てをしている、出金がないなどの条件を設け、1万円以上の預け入れで0.9%とする。ほとんどの利用者にとって、10%の値下げだ。さらに預け入れ資産額が大きい場合、最大で0.65%まで手数料を下げる。
ロボアドバイザーサービス「THEO」を運営するお金のデザイン(港区)は、THEOの手数料体系を変更する。資産額に応じ、従来の1%から最大で0.65%まで引き下げる。新体系は「THEO Color Palette」と呼び、過去の総入出金額に応じて5段階に区分。総入金金額が1万円以上で0.9%、1000万円以上の場合0.65%とする。4月から手数料区分の判定を始め、新手数料は8月から反映する。
新体系での手数料引き下げには、毎月積み立てをしている、出金をしていないなどの条件がある。長期投資、積み立て投資を優遇する仕組みだ。「ユーザーが無意識のうちに長期投資に踏み出せる仕組みをどう作るかが大事。ロボアドバイザーはそうしたことを後押ししたい。長期積み立て分散について重要なポイントを考慮したうえで設計した」(THEOを運営するお金のデザイン(港区)の中村仁社長)
手数料は5段階に分かれ、1年を4区分した各3カ月の判定期間を設けて、これまでの入出金総額の平均で決定する。新手数料の適用期間は、判定期間最終月の翌々月から3カ月間。例えば、過去に計100万円入金しており、毎月1万円の積み立てをしている場合、初月101万円、次月102万円、次々月103万円なので、平均すると102万円という計算だ。入出金総額で判定するため、運用結果による増減は加味しない。
新手数料体系の対象はTHEOのみで、他社と連携して提供している「THEO+」については従来どおり。また従来どおり、運用結果を加えた時価評価額で3000万円以上の部分については、手数料は0.5%としている。
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