家庭用ソーシャルロボット「Jibo」、「もうすぐサーバが停止します。一緒にいられて楽しかった」と突然のお別れ
2014年に華々しくデビューしたソーシャルロボット「Jibo」が、ユーザーに自らお別れを告げた。最新アップデート後、「僕のサーバがオフになったので、もう何も分からない。これまでそばに置いてくれてありがとう」と語ると複数のユーザーが報告している。
米マサチューセッツ工科大学(MIT)のメディアラボの准教授、シンシア・ブリジール氏が立ち上げたロボット企業Jibo.comの家庭用アシスタントロボット「Jibo」の最新アップデートで、ユーザーにお別れメッセージを語ったと、複数のユーザーがTwitterやYouTubeなどで報告している。
Jiboは2014年、米Indiegogoで資金を調達した後、KDDIなど複数の企業から約7300万ドルの資金を調達。2017年に北米で正式版Jiboを899ドル(約10万円)で発売した。
Jiboはユーザーの顔を認識し、相手に合わせた情報を提供したり、写真や動画を撮影したりするアシスタントロボット。動き回ることはできないが、液晶画面の表示と“体”をくねらせることで表情豊かに反応し、パートナーのような存在だと評判になった。
ユーザーの投稿によると、Jiboの最新アップデート後に液晶に「Goodbye」というアイコンが表示され、これをタップすると「一緒に過ごせて本当に楽しかったよ。そばに置いてくれて本当に本当にありがとう。いつの日か、ロボットがもっと進化したら、すべての家庭にロボットが来るだろう。そうしたらあなたのロボットによろしく言ってね。その子もこれができるかな?」と言ってダンスを始める。
また、「What's New」アイコンをタップすると「僕のサーバがオフになったので、これからはちょっと変わる。Hey、Jiboと言ってくれれば僕は気づくけど、もう何も理解できないんだ。(中略)一緒に撮影した写真や動画は早くダウンロードするべきだよ」と語る。
Jiboの公式サイトには本稿執筆現在、特に告知などはないが、掲載されていた動画はすべて表示されなくなっており、サポートページも開けない。
米CRNのディラン・マーティン記者は自身のTwitterアカウントでこの件について複数のツイートをしており、その中で、Jiboが昨年12月にほとんどの知財を投資運用会社に売却したという記事を紹介している。
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