不動産投資の、金利を下げる3つの方法:束田光陽の不動産投資の教室(2/2 ページ)
不動産投資のポイントは融資を使って利益を増幅させることでした。融資では金利が違うと支払額が大きく変わってきます。この金利、どうやって決まるのでしょう? ファイナンシャルアカデミーで不動産授業を担当する束田光陽先生にポイントを聞きました。
最初にどの銀行から借りるかの判断
サイトウ: スルガ銀行だと耐用年数が残っていなくても長い期間のローンが組めますという話をよく聞きます。
本来木造で22年越えていると融資する銀行はないんですが、スルガ銀行などは「そんな物件でもお金を貸しますよ、ただし金利は4.5%です」という感じなんですね。基本的にそういうローンは使用しないほうがいいです。単純に4.5%払うと儲からないから。
もう一つは、いったん金利4.5%を使ってしまうと学歴と同じようにその後に影響を与えるんですよ。学歴の低い人は、仮にすごく仕事ができたとしても初対面の段階で「あ、学歴がないんだ」と思われる可能性があるじゃないですか。逆に仕事が全然できなくても学歴が高いと「この人優秀じゃないか」と思われる可能性があります。どうせいずれボロは出るんですが。
同じように、スルガの金利4.5%を使ってしまうと、「この人はスルガの4.5%しか使えないレベルの人なのね」と誤解されてしまう可能性があって、そうなると他の銀行を使うときにハードルが上がってしまうんです。門前払いされたり。
初心者の人はパターンは2つで、最初は小規模なとこころから実績を積んで上に上がっていくか、もう一つは公庫を使うかですね。公庫はランクは上ですがハードルはすごく低いので簡単に使えるんです。下から上っていくか、上からいくかどちらかですね。
サイトウ: たしか公庫は上限がありました。
そうです。一人あたり4800万円が上限です。したがって大型物件には使えません。その意味では初心者向けです。
サイトウ: 金利と長さなら、束田先生はどっちを重視します?
私は金利です。金利が低くないと、そのあと悪く見られてしまうのが嫌なんです。期間が短いのはデメリットですが、どうせ返さなければいけないお金なので。資金繰りには影響を与えますが、損ではないですよね。
短期でしか借りられない物件を選ぶ場合は、10%どころではなく思いっきり利回りが高い物件を狙うか、あるいはそこは捨てます。
サイトウ: そこは捨てる? 買わないということではないんですね?
続く。
話し手:束田光陽
ファイナンシャルアカデミー認定講師。受講生による講義の満足度評価が5点満点中平均4.9点というナンバーワン講師。大手企業でサラリーマン生活を送るも将来に不安を感じ26歳で不動産投資を開始。現在までに通算25件の物件を購入し、総資産は5億円、年間家賃収入は4000万円。自身の豊富な経験に加え、1万人以上の生徒を教えた経験をもとにした講義は抜群の説得力。落語好きで「束田講師の落語のような話を聞くために通っている」という受講生もいるほど。担当講義は不動産投資スクールのほか、中上級者向けフィールドワークゼミなど。(ファイナンシャルアカデミー 不動産投資スクール)
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