不動産投資の「そこは捨てる!」戦略:束田光陽の不動産投資の教室(1/2 ページ)
不動産投資のポイントは融資を使って利益を増幅させることでした。ところが、物件によっては短い融資期間しか取れず、毎月の家賃収入からローン支払い額や運営費を支払うと赤字になってしまう場合もあります。そんなときどう考えたらいいのでしょうか? ファイナンシャルアカデミーで不動産授業を担当する束田光陽先生にポイントを聞きました。
不動産投資では長い融資期間を取って、ローン支払い額よりも家賃収入が多くなるようにしていくのがポイントでした。ところが、物件によっては短い融資期間しか取れず、毎月の家賃収入からローン支払い額や運営費を支払うと赤字になってしまう場合もあります。そんなときどう考えたらいいのでしょうか?
「お金の教養」を身につけることを目指した総合マネースクール、ファイナンシャルアカデミーで不動産授業を担当する束田光陽先生に、短期間の融資しか得られない物件に出会ったらどうするかを聞きました。聞き手は編集部サイトウ。
短期間の融資しか得られない物件に出会ったら
サイトウ: 前回、10年など短期でしか融資を受けられない物件に出会ったときにどう考えるか? という話で終わりました。このままだと、月々のローン返済額が家賃収入よりも高くなってしまいます。
そこは捨てる戦略です。例えば、全額ローンで1000万円の物件を買うとします。この物件は古くて融資可能な年数が短かかった。10年でしか組めなかった。この10年間で家賃収入とローン返済を比べると、赤字になるんです。理由は返済期間が短いから。
赤字額が年間20万円だとしましょう。20万の赤字が続くので10年間で200万円の累計赤字になります。でも、この200万円の赤字は損ではないですね。返さなければいけないローンを返したから赤字になったわけで、損したわけではない。
その結果、10年後、借金の残高は0円になりました。ここで、物件を売るとしましょう。この1000万円の物件は10年後いくらで売れるでしょう? 下がると思いますがゼロではないですね。例えば、半額の500万円まで下がってしまったとしましょう。
でも500万円で売ったときに借金はないわけです。収支で考えると、10年間で200万円失った結果、500万円手にしたので300万円増えているわけです。最初に自己資金をいれていないので。
これは挑戦する価値があるんじゃないかと考える人もいるわけです。
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