スタンフォード大の学生、ジャンプもできる四足ロボット「Doggo」披露 3000ドル未満で製造可能
スタンフォード大学のロボットクラブの学生が、3000ドル未満で製造可能な四足歩行ロボット「Doggo」を発表した。複雑な地形でも歩け、ジャンプやバク転もできる。設計や部品リストをGitHubで公開中。
米スタンフォード大学のクラブ「Stanford Student Robotics」は5月20日(現地時間)、小型犬サイズの四足歩行ロボット「Doggo」を発表した。複雑な地形でも柔軟に移動でき、早足やダンス、ジャンプもできる(バク転は今のところ、できたりできなかったり)。
四足歩行ロボットの製造には通常、何十万ドルも掛かるが、Doggoの製造コストは3000ドル未満とチームは見積もっている。ほとんどすべての部品はネットで購入できるものを使っており、その部品リストや設計図、製造方法、プログラムコードなどをGitHubでオープンソースで公開している。
学生チームはDoggoをゼロから設計し、2年かけて開発した。ジャンプして柔らかく着地する様子は、まるで脚部にスプリングが入っているようだが、スプリングは使っておらず、1秒間に8000回の再計算を行って操作するモーターで脚部を仮想バネのように動かしている。
オープンソースでノウハウを公開することで、将来的には災害現場での捜索などに役立つロボットを第三者に製造してほしいとしている。チーム自身も研究を続けており、Doggoの2倍の静で約6キロまでの荷物を運搬できる新ロボット「Stanford Woofer」も完成したという。
Doggoは21日からカナダで開催のロボットの祭典「International Conference on Robotics and Automation」で披露する計画だ。
関連記事
- MITの四足ロボット「Cheetah 3」、“目が見えなくても”ジャンプしたり階段を登れるように
MITが開発する四足ロボット「Cheetah 3」は、カメラや視覚センサーなしで“触覚”だけで走り、ジャンプし、階段を登る(動画あり)。 - 4足歩行ロボット「SpotMini」、工場内を“散歩” 人間の助けは借りず
Boston Dynamicsは、4足歩行ロボット「SpotMini」がオフィスや工場内を自律的に“散歩”する動画を公開した。人間の助けは借りず、障害物を避けながら歩く。 - Boston Dynamicsの荷物運びロボット「Handle」が大幅更新でより実用的に
Boston Dynamicsが2年前に発表した二足歩行荷物運搬ロボット「Handle」を大幅にアップデートした。吸盤付きの1本腕で15キロまでの箱を運び、パレット上に崩れないように積み上げられる。 - トヨタ、MITとスタンフォード大との連携で人工知能(AI)ラボを立ち上げ 自動運転の先へ
トヨタが米大学と連携し、5000万ドルを投じて人工知能(AI)研究センターを設立する。責任者にDARPAロボットコンテストで知られるギル・プラット博士を迎え、自動運転車だけでなく、ロボットや情報サービスの開発を進める。
関連リンク
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.