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音を振動と光で表現するウェアラブル端末「Ontenna」、7月発売 ろう学校への無償提供も 富士通から
富士通が周囲の音を振動と光で表現するデバイス「Ontenna」の一般販売を7月に開始すると発表した。
富士通は6月11日、周囲の音を振動や光で表現するウェアラブルデバイス「Ontenna」を7月に発売すると発表した。Ontennaは髪や服に装着できるヘアピン型のデバイス。補聴器や人工内耳を使う人でも襟元などに取り付けて使える。Ontennaを使ったイベント開催を支援する有償サービスの提供や、ろう学校へのOntenna無償提供も行う。
聴覚障がい者や、ろう者と共同で開発した。約60〜90dBの音を256段階の振動と光の強さに変換し、装着者に音の大きさやリズムを伝える。視覚や触覚で音を認識することで、発話や楽器練習などに使えるという。スポーツ観戦などのイベント演出での活用も見込む。
実売予想価格は2〜3万円程度。音を拾う範囲を変更したり、複数のOntennaを同時に制御できる機能も備える。サイズは65(幅)×24(奥行き)×16(高さ)ミリで、重さは25グラム。
スポーツ団体や文化団体を対象に、Ontennaを活用したイベントのシステム構築から当日運営までを一貫して行う「Ontennaイベント支援サービス」も提供する。価格は1日20万円(税別)から。
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