速報
YouTube、手動申し立てによる著作権所有者の収益化を制限するポリシー変更
YouTubeが、「Content ID」の手動申し立ての場合、短い流用や意図せず含まれてしまった動画については、申し立て者が収益化できないようポリシーを変更した。この変更は9月中旬から有効になる。
米Google傘下のYouTubeは8月15日(現地時間)、動画に含まれる著作権のある楽曲についての手動申し立てに関するポリシーを変更したと発表した。
手動申し立てとは、動画内のコンテンツの著作権を持つ人が、YouTubeによる「Content ID」の自動検出が行われない場合に手動で申し立てられる機能。Content IDでの申し立てが認められると、その動画の収益を申し立て者が得られる可能性がある。
新しいポリシーでは、動画内で使われているコンテンツが非常に短い場合と、意図せず含まれてしまっている場合(例えば撮影中に通り過ぎた車から流れていた音楽など)は、著作権所有者による動画での収益化ができない可能性がある。
新ポリシーはあくまでも手動申し立てに関するもので、Content IDの自動マッチングシステムによる申し立ては影響を受けない。また、収益化はできないが、コンテンツ使用の追跡あるいはブロックは適用できる。
YouTubeは公式Twitterアカウントで、「この変更でブロックされる動画が増える可能性がある。だが、長い目で見て、正しいバランスへの重要なステップだと感じている」とツイートした。
詳細は日本語のヘルプセンターを参照されたい。
YouTubeは7月、手動申し立ての際、動画のどの部分が問題かをタイムスタンプで示すことを義務付けた。
関連記事
- YouTube、著作権管理ツールでの申し立てと対応を効率化する新機能
YouTubeの著作権管理ツールでマニュアルで侵害を申し立てる場合、動画のどの部分が問題なのかをタイムスタンプで指定することが義務付けられた。クリエイター側はタイムスタンプで指定された部分を修正すればよくなる。 - 欧州議会、著作権指令の改正案承認 YouTubeなどにユーザーの著作権侵害完全防止を義務付け
EUの欧州議会が、主にネットでの著作権保護を目的とする著作権指令の改正案を正式に承認した。加盟国で法制化されれば、例えばGoogleなどのプラットフォーマーは、ユーザーによる著作権侵害コンテンツのアップロードを完全にブロックする技術の導入を義務付けられる。 - YouTube、BGMに自由に使える150曲以上を集めた「オーディオライブラリ」を公開
ライブラリの楽曲は著作権フリーで、ダウンロードしてYouTube以外でも利用できる。 - YouTubeのウォジスキCEO「EUの新著作権指令13条は非現実的」
YouTubeのウォジスキCEOが、EUが9月に可決した著作権保護のための指令改正案を守るのは非現実的で、財務的なリスクを回避しようとすれば多くのユーザーがコンテンツを投稿できなくなり、視聴者はコンテンツを視聴できなくなるだろうと語った。
関連リンク
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.