ガンホーの19年度3Q、最終利益59%増 「パズドラ」「Ragnarok M」など堅調
ガンホーの2019年1〜9月期の連結業績は、最終利益が58.5%増の168億円だった。主力のスマホゲーム「パズドラ」や、海外向けRPG「Ragnarok M: Eternal Love」が堅調に推移した。競合他社が苦戦する中、増収増益を維持している。
ガンホー・オンライン・エンターテイメントが11月14日に発表した2019年1月〜9月期の連結決算は、売上高が前年同期比32.8%増の820億円、営業利益が47.7%増の255億円、最終利益が58.5%増の168億円と増収増益だった。
主力のスマートフォンゲーム「パズル&ドラゴンズ」で実施した、新ダンジョンの追加、ゲーム内容の改善、他社IPとのコラボ企画などが増収につながった。
韓国子会社GRAVITYが韓国や東南アジアなどに提供中のRPG「Ragnarok M: Eternal Love」で、継続的なアップデートとイベントを行ったことも好決算に貢献した。
Ragnarok M: Eternal Loveの日本版「ラグナロク マスターズ」(6月リリース)、カプコンと共同開発したカードゲーム「TEPPEN」(7月リリース)などの新規タイトルも堅調に推移した。
「短期的な事業環境の変化が激しく、適正かつ合理的な数値の算出が困難」として、19年12月期の通期業績予想は非開示とする。
国内のモバイルゲーム市場では、既存ゲームの収益性低下などにより、コロプラ、グリー、ディー・エヌ・エー、ミクシィなどで減収減益が続いている。
そうした環境下で大幅な増収増益を実現した要因について、ガンホーは「顧客の反応を見極め、ゲームの継続開発やイベントの実施などを適切に実施することで、長期的に楽しまれるゲームの提供が可能となっている」などと説明している。
関連記事
- ミクシィの上半期、最終利益83%減 モンストの苦戦続く 木村社長は「V字回復狙う」と強調
ミクシィが2019年4〜9月期の連結決算を発表。売上高が前年同期比34.1%減の468億3500万円、営業利益が80.5%減の40億3500万円、最終利益が83.0%減の21億9200万円と減収減益だった。モンストのARPU低下が響いた。 - グリーの20年度1Q、最終益52.7%減 「シノアリス」など周年イベントの反動で収益減
グリーが20年6月期第1四半期の連結決算を発表。売上高は前年同期比13.0%減の157億9900万円、営業利益は27.2%減の11億7700万円、最終利益は52.7%減の9億8500万円だった。周年イベントの反動で、「シノアリス」などの収益が低下した。 - コロプラ、19年9月期は最終利益74.5%減 「ドラクエウォーク」が救世主になるか
コロプラが2019年9月期の通期連結業績を発表。売上高が前年比15.0%減の389億2000万円、営業利益が57.5%減の29億5200万円、最終利益が74.5%減の10億7000万円と減収減益だった。既存タイトルが不調だったが、9月12日に「ドラゴンクエストウォーク」をリリースしてから改善の兆しを見せている。 - DeNAの上半期、純利益52%減 ゲーム事業の減収響く、スポーツ事業は好調
DeNAの2019年4〜9月期連結決算は、売上高が652億円(前年同期比4.3%減)、営業利益が50億円(同52.7%減)、純利益が47億円(同50.4%減)と減収減益。スポーツ事業は好調だが、ゲーム事業の減収などが響いた。
関連リンク
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.