AWS、機械学習のための統合開発環境「Amazon SageMaker Studio」提供開始 コード、ノートブック、データセットを1つのツールで:AWS re:Invent 2019
AWSが米ラスベガスで、年次イベント「AWS re:Invent 2019」を開催。機械学習のための統合開発環境「Amazon SageMaker Studio」を発表した。コード作成ツール、ノートブック、データセットを1つのツールにまとめたもの。
この記事は新野淳一氏のブログ「Publickey」に掲載された「AWS、機械学習のための統合開発環境「Amazon SageMaker Studio」提供開始。コード、ノートブック、データセットをひとつのツールで。AWS re:Invent 2019」(2019年12月5日掲載)を、ITmedia NEWS編集部で一部編集し、転載したものです。
AWSは米ラスベガスで開催中の年次イベント「AWS re:Invent 2019」で、機械学習のための統合開発環境「Amazon SageMaker Studio」をはじめとする機械学習関連ツールを多数発表しました。
Amazon SageMaker Studioは、機械学習を実装するためのコード作成、コードのアドホックな実行や結果の可視化などを手軽に行うためのJupyterノートブックの作成や共有機能、そして機械学習のためのデータ管理の3つを1つのツールとしてまとめたもので、Webアプリケーションとして提供されます。
そのJupyterノートブック機能を提供するのが「Amazon SageMaker Notebooks」です。
さらにデータを用いてモデルを作成し、チューニングする作業などを支援してくれるのが「Amazon SageMaker Experiments」。機械学習ジョブごとに名前を付けて管理、比較などが可能です。
機械学習のトレーニングにおける問題解決を支援してくるのが「Amazon SageMaker Debugger」です。デフォルトで主要な機械学習フレームワークであるTensorFlow、MXNet、PyTorchのメトリクスを収集でき、モデルのデバッグや改善を支援します。
「Amazon SageMaker Model Monitor」は、いったん完成し、実運用中の機械学習モデルの推論結果が、現実と乖離していないかどうかを自動的に追跡してくれるサービス。乖離が検知されるとアラートを発してくれます。
「Amazon SageMaker Autopilot」は、機械学習モデルの作成をアルゴリズムの選択、データの前処理、最大50モデルの作成と比較、チューニングなどを全て自動的に行ってくれます。
これらは全てSageMaker Studioと連係して動作します。
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